上武石
かみたけし
[現在地名]武石村大字上武石
武石村のほぼ中央にある。武石道(現県道美ヶ原―沖線)に沿って下武石と隣接している。武石道沿いに東より片羽・堀の内・一之瀬の集落がある。
堀の内は中世室町期、武石氏・大井氏の居館と推定され、土居や館跡の地割を残している。居館の東を片羽とよんでいる。この堀の内を取り巻いて、前開戸・開戸・祝部開戸・清水開戸・原開戸などの小字にみられる「かいと」は、中世土豪が特定従者に与えた屋敷地と考えられ、小県郡内では最も密に残っている地域である。天文年間(一五三二―五五)に上・下両武石村に分村したと伝える(小県郡史)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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