日本歴史地名大系 「武石道」の解説 武石道たけしみち 長野県:松本市里山辺地区藤井村武石道筑摩郡と小県(ちいさがた)郡とを結んだ道で、袴腰(はかまごし)山(一七五二メートル)の頂上に近いところを通り、武石峰(一九七三メートル)の北を経て小県郡の武石村から丸子(まるこ)を経て上田・小諸(こもろ)方面に通じる。「信府統記」によると「武石通 此路往還ニハアラズ、松本ヨリ上田・小諸等ノ城下ヲ除ケテ、中山道長久保ヘ出ル山道ナリ、松本ヨリ山家・湯ノ原・藤井通リ、船ガ沢ヘノ別レ道、武石峠ニ郡境マテ松本ヨリ三里、峠ノ此方ニ茶屋場アリ、広河原川・焼山川・横沢川三ツ川トモニ歩渡リ、水急ニ出ルナリ、峠ヨリ武石町マデ四里、市ノ瀬川橋長サ八間、雨天ニハ水急ニ出テ橋落ル、又水ノ落ルコトモ早シ、武石町ハ小県郡ニテ上田領ナリ」とある。大名の正式通行はないが、松本藩ではこの道を江戸への近道としてしばしば使っていた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by