上穂村(読み)うわぶむら

日本歴史地名大系 「上穂村」の解説

上穂村
うわぶむら

[現在地名]駒ヶ根市赤穂あかほ 上穂町・北割きたわり中割なかわり南割みなみわり

伊那往還より西、北は大田切おおたぎり川、南は中田切なかたぎり川を境とし、西は駒ヶ岳の峰続きで木曾に接する。

元文六年(一七四一)成立の「信州伊奈郡郷村鑑」に「古書ニ波部ト有」とある。上穂の初見は文中二年(一三七三)の「日本洞上聯燈録」で、「遠州橘谷山大洞院如仲天禅師、信州上田人、姓海野氏、母某氏(中略)貞治四年九月五日誕焉、五歳喪母、九歳而投伊那郡上穂山恵明法師習釈典」とある。しかし上穂山の訓や所在については不詳。中世には上穂之郷として諏訪社上社に奉仕し、上穂氏が住んでいた。またその末は不詳であるが、中世末にはこの地の地侍は結集して上穂衆と称した。大坂夏の陣(一六一五)に主将真田幸村とともに戦死した上穂十一騎の墓が村の西の光前こうぜん寺境内にある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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