上緒(読み)アゲオ

デジタル大辞泉 「上緒」の意味・読み・例文・類語

あげ‐お〔‐を〕【上緒】

冠が脱げないように左右につけ、引き上げてもとどりの根にくくり結ぶためのひも。巾子こじの根の前方に縫いつけることもある。

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関連語 名詞 エイ

精選版 日本国語大辞典 「上緒」の意味・読み・例文・類語

あげ‐お‥を【上緒】

  1. 〘 名詞 〙 幞頭(ぼくとう)という四脚冠の緒の名。後部につける二脚を纓(えい)とよんで区別する。冠が脱げないように左右につけ、引き上げて髻(もとどり)の根をくくった紐。余りはうなじに垂らす。のちには形式化して、巾子(こじ)の根の前方に緒を縫いつけた。〔北山抄(1012‐21頃)〕

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世界大百科事典(旧版)内の上緒の言及

【冠】より

… 朝服に用いられた冠は,平安朝になるとその形がしだいに整備され,額(ひたい),巾子(こじ),纓というように独立した形をとり,平安時代末の鳥羽天皇ころからはその地質も固くなり,ついにこんにち見られるような冠が成立した。すなわち額,縁(へり),巾子,簪(かんざし),上緒(あげお),纓,緌,懸緒(かけお)などからなっている。(1)額 冠の頂にあたる部分。…

※「上緒」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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