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北山抄 ほくざんしょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

北山抄
ほくざんしょう

平安時代中期の有職故実書。 10巻。藤原公任著。長和1 (1012) ~寛仁4 (20) 年頃の作。年中要抄,拾遺雑抄,践祚抄,備忘,都省雑事,大将儀,羽林要抄,吏途指南の8編から成る。本来は各編ともそれぞれ藤原教通や藤原道長あるいは自分の子息定頼の参考のためにつくられたものらしく,それをのちに集めて一部の書物としたもの。現在吏途指南1巻の自筆本のほか,写本が伝わっている。書名は公任の山荘が京の北山 (きたやま) 長谷にあったため,つけられたもの。

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世界大百科事典 第2版の解説

ほくざんしょう【北山抄】

恒例・臨時の朝儀,太政官の政務,近衛大中将の作法および国司に関することを記した故実書。10巻より成る。権大納言藤原公任(きんとう)の著述で,11世紀初頭の成立と考えられる。書名は,公任が晩年隠棲した京都・北山の地名による。《北山納言記》《北山記》などともいい,また公任が四条大納言と称されたことより,《四条大納言記》とも呼ばれる。《西宮記》とともに,有職故実の最も重要な参考書として古くより重んじられた。

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大辞林 第三版の解説

ほくざんしょう【北山抄】

有職書。一〇巻。藤原公任きんとう著。平安中期成立。朝廷での年中行事や臨時の儀式・作法などを多くの典籍を引いて記したもの。「西宮記」と並ぶ有職故実の重要書。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

北山抄
ほくざんしょう

藤原公任(きんとう)著。10巻。恒例・臨時の朝儀、中央・地方の政務、近衛(このえ)大将以下の武官の進退などについて、国史をはじめ多数の文書・記録を引用して解説した有職故実(ゆうそくこじつ)の書。引用書中には現存しないものも少なくない。近衛大将に関する巻が女婿藤原教通(のりみち)のために書かれたものであるごとく、もと個別に書かれ、のちに一書にまとめられた。公任は四条大納言(しじょうだいなごん)と称したので、古くは『四条記』『四条大納言抄』などともいわれ、現在の書名は、公任隠棲(いんせい)の地にちなむものである。公任は御堂関白道長(みどうかんぱくみちなが)と親しかったため、『西宮記』や『江家(ごうけ)次第』とともに後世長く重んじられた。公任自筆の草稿一巻が存するほか写本も多く、活版本には『故実叢書(そうしょ)』所収本がある。[今江廣道]

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世界大百科事典内の北山抄の言及

【古文書学】より

…平安時代になって朝廷の儀式典礼が盛大に行われるようになると,それに関する正確な知識が要求され,有職故実の学が発達し,有職書が編纂される。源高明《西宮記》,藤原公任《北山抄》,大江匡房《江家次第》はその代表的なもので,このなかには文書の作成発布に関する儀礼や慣習なども述べられている。これらは,この時代新たに成立した令外様文書に関する解説書といえる。…

※「北山抄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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