日本歴史地名大系 「上野寺村」の解説 上野寺村かみのでらむら 福島県:福島市荒川北岸地区上野寺村[現在地名]福島市上野寺笹木野(ささきの)村の南西、須(す)川と天戸(あまと)川の合流点北側に位置。板谷(いたや)峠越の米沢街道が、須川を渡って館(たて)ノ下(した)・辻(つじ)・沢目(さわめ)を通る。館地内には嘉永五年(一八五二)の道標がある。村名は竹(たけ)ノ内(うち)にかつて千寿(せんじゆ)院という古刹があり、広大な原野が同寺を中心にして開かれたので野寺と称したのに由来し、のち上野寺・下野寺・笹木野の三ヵ村に分割されたという(野田村郷土史・信達一統志)。天文七年(一五三八)の段銭古帳に信夫大仏(しのぶだいぶつ)方のうちとして「かミの寺」とみえ、段銭は六貫二二五文。同二二年の晴宗公采地下賜録では、大塚将監に信夫庄上野寺のうち和田(わだ)在家一軒、半沢杢助に富塚新左衛門分原(はら)の在家・堀之内(ほりのうち)在家などが与えられている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by