上音羽村(読み)かみおとわむら

日本歴史地名大系 「上音羽村」の解説

上音羽村
かみおとわむら

[現在地名]茨木市上音羽

下音羽村の西、安威あい川支流下音羽川の上流部に位置。おいさか山地の東斜面に集落が点在し、南西多留見たるみ峠を越えれば能勢のせ木代きしろ(現豊能郡豊能町)に至る。中世は下音羽村とともに忍頂寺五ヶ庄にんちようじごかのしよう「音羽村」に属した(→下音羽村。慶長一〇年(一六〇五)摂津国絵図に「上音羽」がみえ、近世初頭には忍頂寺五ヶ庄を中心に成立した五ヶ庄の一小村であった。五ヶ庄の村々はほとんどが同領主の支配下にあったが、上音羽村は明暦二年(一六五六)に京都所司代板倉重宗の支配を離れていったん幕府領となり、万治三年(一六六〇)大部分は旗本松下房利に与えられて幕末まで松下領として続き、残る幕府領は文化七年(一八一〇)高槻藩預所となって(同年「大坂・高槻触状留帳」池上家文書)、幕末に至った。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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