下音羽村(読み)しもおとわむら

日本歴史地名大系 「下音羽村」の解説

下音羽村
しもおとわむら

[現在地名]茨木市下音羽・長谷ながたに

忍頂寺にんちようじ村の北、標高五〇〇メートル前後の山間谷間の村。村の中央部を安威あい川支流の下音羽川が流れ、亀山かめやま街道が通る。北部にある長谷村は「摂津志」に「下音羽村属邑一」とある属邑にあたり、天保郷帳にはみえないが幕末までには下音羽村から独立している。中世には西方上音羽村とともに忍頂寺五ヶ庄にんちようじごかのしよう一村である「音羽村」を形成。文明三年(一四七一)一二月一五日付の薬師寺元長遵行状(地蔵院文書)に「地蔵院領摂州上郡内音羽村」、応仁・文明の乱後のものとみられる摂津国寺社本所領并奉公方知行等目録(蜷川家文書)に「御室領 音羽村」とあり、天文一〇年(一五四一)一〇月一九日の仁和寺門跡御教書案(仁和寺文書)に「当御門跡領摂州音羽村本所分事」とあるので、音羽村は本所が京都仁和寺、領家が西山にしやま地蔵院(現京都市西京区)であったとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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