下川立村(読み)しもかわたちむら

日本歴史地名大系 「下川立村」の解説

下川立村
しもかわたちむら

[現在地名]三次市下川立町

可愛えの川東岸の沖積地に位置し、東は上志和地かみしわち村、対岸は高田郡深瀬ふかせ(現甲田町)。古くは南隣の上川立村と一村であったが、江戸時代中期に分村した。「和名抄」所載の安芸国高田郡の郷名に「川立」があり、現高田郡甲田こうだ上甲立かみこうたち・下甲立の地とされるが、「広島県史」は、可愛川を隔てた東岸の当地辺りも古代は安芸国に属し、川立郷の範囲であったかもしれない、としている。

江戸時代は広島藩領であるが、寛永九年(一六三二)より享保五年(一七二〇)までは三次藩領。三次藩成立に伴い、広島本藩から受取った因幡守様御領分所付之目録(鳳源君御伝記「三次分家済美録」所収)に川立村九九〇石五斗二合とあり、翌年藩主浅野長治が家老山田監物に与えた知行地の一部に「高四百拾八石四斗八合 三吉郡川立内之内」(山田家文書)とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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