芸藩通志(読み)げいはんつうし

日本歴史地名大系 「芸藩通志」の解説

芸藩通志
げいはんつうし

一五九巻一五九冊

別称 芸備通志 頼杏坪編

成立 文政八年

分類 地誌

原本 浅野長愛氏

解説 広島藩の代表的地誌。広島藩による修史事業として芸備各村に国郡志御用係を任命し提出させた「国郡志下調書出帳」をもとに完成。内容は編修の由来・次第を述べ、国名考・疆域形成・国府・路程・駅郵考・郡邑建置沿革考・郷村考・田畝歳額・租調庸・戸口・牛馬舟船などをあげ、藩領域の風俗・物産故事災祥などを述べる。また広島・三原尾道・厳島を別記し、以下安芸・備後両国各八郡ごとに郡村図・地勢・山川・村里・路程・駅站・社寺・人物などを詳記巻末古文書・芸文・古器物を付す。本文は国文であるが別に漢文体での編修もある。

活字本 大正四年刊、昭和五六年再版

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の芸藩通志の言及

【頼杏坪】より

…85年(天明5)春水に続いて広島藩に儒官として召し抱えられ,兄を補佐した。官吏として有能で,1811年(文化8)納戸奉行に転じ,以後は民政担当の役人として藩政に尽くし,また159巻に及ぶ広島藩の地誌《芸藩通志》の編纂にあたった。著書に《春草堂詩鈔》などがある。…

※「芸藩通志」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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