下河野村
けごのむら
[現在地名]千種町下河野
千草谷の南端に位置し、東は大沢村(現山崎町)・鷹巣村。明治二二年(一八八九)に千種川に沿った船越・三河(現南光町)方面への平坦な道が開通するまでは当村の阿踏と船越村の名目津和の間は両側の山が千種川の河岸まで迫り、道は高いなめら(岩の上)を通る坂道で、安全を祈願した明和四年(一七六七)銘をもつ地蔵と年未詳の牛馬安全供養碑がある。当村の北は東側の高畑山が張出して絶壁をつくり、日の出が遅く嫁も朝寝ができるという内容の「嫁にやるなら下河野にやられ、下河野山かげ朝寝どこ」という里謡が残る。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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