下門岡村(読み)しもかどおかむら

日本歴史地名大系 「下門岡村」の解説

下門岡村
しもかどおかむら

[現在地名]北上市稲瀬町いなせちよう、江刺市稲瀬

仙台藩領江刺郡に属し、北上高地西端の丘陵上に位置する。南西部は北上川河岸の沖積低地。古くは北東の上門岡村(現江刺市)とともに門岡村と称した。

縄文時代の配石遺構群と住居跡群からなる樺山かばやま遺跡、天安元年(八五七)定額寺に指定された極楽寺と考えられる国見山くにみやま廃寺、字大谷地おおやちには古代館の比良ひら(比浦柵)跡がある。「陸奥話記」にみえる前九年の役の鶴脛つるはぎ(現江刺市)に関連する柵跡とする説がある(北上市史)。字水越みずこしのひじり塚は承久の乱に敗れて奥州に配流された河野通信の墓で、県の史跡に指定。弘安三年(一二八〇)孫にあたる一遍が通信の墓を詣でて供養したさまが「一遍上人絵伝」に描写される。字金附かねつき金比羅こんぴら神社境内一帯に斉羽場さいのはば城跡がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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