最新 地学事典 「下降水説」の解説
かこうすいせつ
下降水説
descension theory
18世紀に主としてドイツで強く唱えられた鉱脈および鉱床の成因説の一つ。天水説とも。地層などの割れ目に,海水中に溶解していた金属類が沈殿して鉱脈が形成されたとする説で,J.W.Baumerらが1770年代に提唱。1700年代の後期に鉱脈と鉱層との差がJ.G.Lehmannらにより認識され,水成論者A.G.Werner(1791)がフライブルク鉱脈群の成因を論ずるに及んで,この説が明確な論拠を示すに至った。19世紀の初期に,この説の信奉者らが採鉱の立場で詳細に鉱脈を研究することによって,かえって上昇水説に有利な事象が体系的に得られた。
執筆者:関根 良弘
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

