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不定胚 ふていはいadventive embryo; asexual embryo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

不定胚
ふていはい
adventive embryo; asexual embryo

植物の組織や細胞を特定の条件で培養すると,受精胚と同様の構造をした組織に形態変化する。この胚を受精卵から発生した胚と区別するために不定胚と呼ぶ。受精胚と同様頂端と基端があり,頂端からは芽や子葉が,基端からは根が分化・成長する。不定胚を誘導する方法としては,オーキシンを含む培地で一定期間培養し,カルスを誘導した後に植物ホルモンを含まない培地に移す。不定胚による分化は,不定芽・不定根によるものに比べ,遺伝的に安定で効率が良いため,植物バイオテクノロジーの品種改良の分野で利用されている。

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世界大百科事典内の不定胚の言及

【カルス】より

…この実験では,細胞が分裂をくり返してできる細胞集塊から,まず根が形成され,それを異なった培養条件下におくと苗条の形成がみられ,苗条と根の間に維管束のつながりが生じた。1個の体細胞から個体が再生されるまでの中間の細胞集塊は不定胚embryoidとよばれる。不定胚形成についてはニンジン以外でも数種の植物について観察されているが,形成の条件や機構についてはまだよくわかっていない。…

※「不定胚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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