世の例(読み)ヨノタメシ

デジタル大辞泉 「世の例」の意味・読み・例文・類語

よ‐の‐ためし【世の例】

世の習い。世の常。「会えば必ず別れのあるのが世の例だ」
世間に語り継がれている事柄。また語り継がれるであろう事柄。
「―にもなりぬべき御もてなしなり」〈桐壺

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「世の例」の意味・読み・例文・類語

よ【世】 の 例(ためし)

  1. 以前からあって、現在思い出される事柄。また、前例となってこれから人々の口の端に語りつがれていくであろう事柄。世の前例。また、世の中に手本となる事柄。
    1. [初出の実例]「我君をこそ世のためしにはきこえめ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)吹上上)
  2. 世のならわし。世のおもむくところ。
    1. [初出の実例]「目の前にさびしげになりゆくこそ、世のためしも思ひ知られて哀なれ」(出典:徒然草(1331頃)一三七)

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