中央アメリカ共同市場(読み)ちゅうおうアメリカきょうどうしじょう(その他表記)Central American Common Market; CACM

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「中央アメリカ共同市場」の意味・わかりやすい解説

中央アメリカ共同市場
ちゅうおうアメリカきょうどうしじょう
Central American Common Market; CACM

グアテマラエルサルバドルホンジュラスニカラグアコスタリカの中米5ヵ国から成る地域経済統合体 (→共同市場 ) 。 1960年 12月の「中米経済統合に関する一般条約」に基づいて結成され,域内貿易の自由化,域外共通関税の設定,合意的域内分業による産業統合の試みなどを通じて 1960年代にはめざましい発展をとげた。しかし 69年6月にエルサルバドルとホンジュラスの間で起きたサッカー戦争契機として,域内の先進工業国と後進農業国の対立が一挙に表面化し,71年1月ホンジュラスは事実上脱退し,コスタリカも域内諸国からの輸入の制限や為替管理を強行した。その後は,共同市場再建のための努力が続けられ,76年の「中米経済社会共同体条約」に結実したが,活動は停滞している。

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