中新保村（読み）なかしんぼむら

日本歴史地名大系

中新保村
なかしんぼむら

• 新潟県：岩船郡
• 朝日村
• 中新保村

[現在地名]朝日村中新保

三面（みおもて）川左岸にあり、東は荒屋（あらや）村、西は上中島（かみなかじま）村に接する。文禄（一五九二―九六）頃の瀬波郡絵図には「大国但馬中新保村　下」とみえ、本納二八石一斗四升八合・縄高五〇石九斗二升六合、家四軒で三面川右岸に描かれる。近世は村上藩領、のち幕府領となり幕末は米沢藩預所。元和五年（一六一九）の堀主膳宛堀直寄知行宛行目録（新潟大学蔵）では猿沢組に属する当村の一二五石八斗二合が宛行われている。安永四年（一七七五）の村上町下渡川通鮭漁場一件訴状（村上市中央公民館蔵）によれば、当村・荒屋村・岩沢（いわさわ）村の幕府領三ヵ村と村上町との間に三面川鮭漁場をめぐる相論が起きている。村上町は下渡（げど）川通興屋（こうや）村地内から下湊口（以上現村上市）までは同町の運上鮭漁場であるとして三ヵ村の入会を拒み、三ヵ村側は境を区切られては鮭漁で渡世できないと主張。

中新保村
なかしんぼむら

• 石川県：松任市
• 中新保村

[現在地名]松任市中新保町・旭丘（あさひがおか）一丁目

宮永新（みやながしん）村の東に位置し、中村（なかむら）用水の分流東（ひがし）川が流れる。慶長四年（一五九九）二月の前田利家宛行状（茨木文書）によれば、中新保村七〇四俵などが斎藤勘平以下諸士に与えられている。正保郷帳では下福増（しもふくます）村（現金沢市）と一括して高付され、高一千四一一石余、田方九〇町余・畑方四町余。寛文一〇年（一六七〇）の村御印では高三六五石、免四ツ五歩、小物成はなし（三箇国高物成帳）。寛文年間の家高数五・百姓数五（高免付給人帳）。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」