ぎん‐み【吟味】
〘名〙
① (━する)
詩歌などを吟じて、その趣をあじわうこと。
※中華若木詩抄(1520頃)中「好き詩とをぼへたるを、吟味するぞ」 〔李群玉‐龍山人恵茶詩〕
② (━する)
物事をよく調べること。念入りに
調査すること。
※こんてむつすむん地(1610)一「ただなにたることはりぞといふ事をぎんみせよ」
※虎明本狂言・
朝比奈(室町末‐近世初)「六道の辻へ罷出、ぎんみして、よきざい人を、ぢごくへおとさばやと
存候」
④ (━する) 監督すること。監視すること。取締り。
※浮世草子・本朝桜陰比事(1689)三「今時の若ひ者吟味(キンミ)するさへやまざるに、此忰子十八より銀遣ひ出せしに」
※今年竹(1919‐27)〈
里見弴〉
出来心「『八倍場と四倍場で、四光とよろしいを、二度続けさまに食はされたにゃア驚いた』『〈略〉たうとう一度も吟味を引かず仕舞でしたらう?』」
⑥ (━する)
作図題や
方程式の解法などで、与えられた条件から導かれた必要条件が十分条件になっているかどうか、解の
個数は何個かなどを論ずること。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「吟味」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
普及版 字通
「吟味」の読み・字形・画数・意味
【吟味】ぎんみ
吟詠玩味。明・方孝孺〔畸亭記〕會稽の楊宗哲~少(わか)くして能く詩を爲(つく)る。太學に居り、數千人中、獨り吟味を以て自ら
(たの)しむ。字通「吟」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
吟味
ぎんみ
江戸時代,裁判にあたって,訴訟人 (原告) および相手方 (被告) ,あるいは被疑者を取調べ,その対象となっている事件の事実関係を明らかにすること。後者の場合,詮議と呼ぶことが多い。しかし,吟味物 (ぎんみもの) という場合は,後者にかかわる事件をいい,前者にかかわる事件は出入物 (でいりもの) といわれた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報