丸栖村
まるすむら
貴志川が紀ノ川に合流する地の近くの西岸に位置し、南は貴志川の支流丸田川を隔てて前田村。村の中心は貴志川断層地帯中高所にあたる。「続風土記」は「丸栖の名義を考ふるに、円洲の義なるへし、此地北に紀ノ川ありて、貴志川南より来り、落合の処洲をなして其形半円の如くなるを以て、円洲の名なり」と記す。中世は吉仲庄の地であったと思われる。地名は建治三年(一二七七)三月吉日の弐川氏系図目録(野口家文書)の、大多羅乳女神社に関する記事中に「其外ニ日輪月輪之玉弐ツ有、就其丸栖ト書也」とみえる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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