主観・客観(読み)しゅかん・きゃっかん

百科事典マイペディア 「主観・客観」の意味・わかりやすい解説

主観・客観【しゅかん・きゃっかん】

主観と訳されるラテン語subiectum(英語subject)の原義は〈基体〉〈主語〉で,元来ギリシア語ヒュポケイメノンの訳。一方,客観と訳されるラテン語obiectum(英語object)の原義は〈前方に投げられてあるもの〉,すなわち表象ないし観念の意。すなわち,少なくとも前近代では,両語は現在とは逆の意味で用いられていた。転換を画したのがデカルトで,自我を基体・実体と規定してsubiectumを主観化し,obiectumを客観化した。対立・逆転の構図を完成したのがカント。認識の形式的条件としての主観,その主観の対象としての客観が定立され,前者優位,前者による後者の支配が根拠づけられることになった。その構図の歴史的被制約性の自覚と限界の克服が,たとえば現象学,実存主義(とりわけハイデッガー),構造主義など,20世紀思想の主要な課題である。なお,主観・客観は実践論の場面では〈主体・客体〉と言い換えられることがある。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

菊の節供,九月節供,重九 (ちょうく) ともいう。五節供の一つ。旧暦9月9日の節供で,奈良時代より,宮中では天皇が紫宸殿に出御し,群臣に宴を賜わり詩歌文章をつくらせる菊花の宴が行われ,年中行事となった...

重陽の用語解説を読む