日本歴史地名大系 「久手堅村」の解説 久手堅村くでいきんむら 沖縄県:沖縄島南部知念村久手堅村[現在地名]知念村久手堅(くでけん)・吉富(よしとみ)知念(ちにん)村の北東に位置し、東手の海に知念(ちねん)岬が突き出す。方音ではクディキン。「おもろさうし」巻一九の二一に「一 くてけんのわかきよ(久手堅の若い子〔神女〕)/わかきよらか(若美ら〔神女〕が)/世かほう みおやせ(世果報 奉れ)/又 くてけんのまちやり(久手堅のマチヤリ〔神女〕)/又 けよのよかるひに(今日の良き日に)」とある。若美らも神女で、若い子、マチヤリとも同じであろう。名前を連ね、讃えることで世果報を引き寄せる力を乞うている。絵図郷村帳に知念(ちにん)間切内として「くてけん村」とある。同絵図帳に記す「さうす村」(佐宇次村または寒水村)は、サウスのノロが祭祀する佐宇次根所があることから、当村内に編入されたものと考えられる。同じく「なかたう村」(長堂村、現長堂原)も当村のうちという。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報