久根崎町(読み)くねさきまち

日本歴史地名大系 「久根崎町」の解説

久根崎町
くねさきまち

[現在地名]川崎区あさひ町一―二丁目・富士見ふじみ一丁目

多摩川右岸の平地に位置する東海道川崎宿四町の一つ。西は堀之内ほりのうち村・新宿しんしゆく町に接する。東北端の六郷ろくごう川には慶長五年(一六〇〇)六郷橋が架けられ、元禄元年(一六八八)七月の流失後は渡船が運行され(風土記稿)渡船場・船場会所・船頭小屋などが建てられた。町内を通る東海道往還は六五間。東を川崎用水のうちの大師河原だいしがわら用水が通り、東海道と交差する地点には享保一四年(一七二九)田中丘隅により石橋が架せられている(川崎年代記録)。田園簿に町名がみえる。

近世を通し幕府直轄領。寛永九年(一六三二)新宿町の附役として宿に編入され(宝永四年「川崎町御伝馬宿被仰付次第并御役勤方目録」森文書)、同町とともにしも町を構成、地方三役を勤めた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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