日本歴史地名大系 「川崎区」の解説 川崎区かわさきく 神奈川県:川崎市川崎区面積:三八・一一平方キロ市の南東部に位置し、多摩川・鶴見(つるみ)川両河川が東京湾に注ぐ河口地に形成されたデルタ状地で、北は多摩川を境として東京都大田(おおた)区、南は東京湾、西は幸(さいわい)区・横浜市鶴見区に接する。幸区との区境に沿い北東から南西へ東海道本線が通り、国鉄川崎駅周辺は商業地、東の宮本(みやもと)町は官庁街で川崎市行政の中核をなす。臨海部は京浜工業地帯の中心で、埋立により明治初年までには田辺(たなべ)新田、大正以降は浅野(あさの)町・南渡田(みなみわたりだ)町・白石(しらいし)町・大川(おおかわ)町・扇(おうぎ)町・夜光(やこう)一―三丁目・水江(みずえ)町・千鳥(ちどり)町・小島(こじま)町・浮島(うきしま)町・扇島(おうぎしま)・東扇島(ひがしおうぎしま)などが造成され、重工業と石油コンビナート群を形成している。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「川崎区」の意味・わかりやすい解説 川崎〔区〕かわさき 神奈川県北東部,川崎市東部の区。多摩川と東京湾にはさまれた沖積地にある。 1972年区制。江戸時代東海道の宿場町で,多摩川を流送される木材の集散地でもあった北西部の旧川崎町地域は JR東海道本線の川崎駅に隣接し,現在も繁華街を形成。東部の大師地区は真言宗智山派平間寺 (川崎大師) の門前町として発達。明治末から地先の東京湾を埋立てて工場用地の造成が始り,関東大震災後,第2次世界大戦中から戦後と,埋立て地が拡大されて大工場が立地。内陸にも中小工場が密集して京浜工業地帯の中心となる。石油化学コンビナートや鉄鋼,機械などの工場が多い。川崎港は原油,石炭など原料輸入港の性格も示している。川崎球場,競馬場,競輪場がある。大気汚染などの公害が激しかったが,公害対策が進み,改善されている。 JR京浜東北線,東海道本線,南武線,鶴見線,京浜急行電鉄,国道 15号線 (第一京浜道路) ,132号線,357号線,409号線,首都高速道路が通り,インターチェンジが立地。面積 39.53km2。人口 23万2965(2020)。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報