久米崎王子跡(読み)くめさきおうじあと

日本歴史地名大系 「久米崎王子跡」の解説

久米崎王子跡
くめさきおうじあと

[現在地名]湯浅町別所

勝楽しようらく寺の南一六〇メートルの小丘に跡地がある。熊野九十九王子の一。県指定史跡。「後鳥羽院熊野御幸記」建仁元年(一二〇一)一〇月一〇日条に「払暁凌雨赴道、無程王子御座云々、但依路遠向路頭掛拝云々クメサキ云々」とみえる。その後は社殿荒廃がはなはだしかったらしく、嘉禎二年(一二三六)七月二四日、幕府は湯浅太郎(宗弘)に修復の命令を出しており(「関東御教書」崎山家文書)、「熊野道王子社等破壊事、依御宿願、可被修造也、日時勘文遣之、其内紀伊国湯浅庄内久米崎王子社、破壊無跡云々、然者為地頭之所役、如本丁寧可被造営之状」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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