乳切り木(読み)チギリキ

デジタル大辞泉 「乳切り木」の意味・読み・例文・類語

ちぎり‐き【乳切り木/千切り木】

両端を太く、中央をやや細く削った棒。物を担うほか、護身用にも用いた。棒ちぎり。ちぎり。
[補説]狂言の曲名別項。→千切木

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精選版 日本国語大辞典 「乳切り木」の意味・読み・例文・類語

ちぎり‐き【乳切木・千切木】

  1. [ 1 ] 両端を太く中央をやや細くけずった棒。物を担い、また、身を守るのに用いる。ぼうちぎり。
    1. [初出の実例]「会(ゑ)にあはぬ花、六日の菖蒲、いさかひはててのちぎりきかな」(出典平家物語(13C前)一一)
    2. 「中なをり・棒木(チキリキ)くべて酒の」(出典:俳諧・広原海(1703)一八)
  2. [ 2 ] ( 千切木 ) 狂言。各流。皆にはずかしめられた太郎が妻に恥をはらしてくるようにいわれ、いやいやでかけるが、皆が居留守を使うと急に元気になり、家の前で乳切木を使って打ち倒す様子をしてみせる。天正狂言本では「乳切木棒」。

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