二所権現(読み)にしょごんげん

精選版 日本国語大辞典 「二所権現」の意味・読み・例文・類語

にしょ‐ごんげん【二所権現】

伊豆権現箱根権現鎌倉時代には将軍家尊崇があつかった。二所大権現。二所大明神。二所。
曾我物語(南北朝頃)九「『南無二しょごんげん、たすけ給へ』と祈念して、しらぬ様にてとほりける」

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事典・日本の観光資源 「二所権現」の解説

二所権現

両所権現とも称される。鎌倉期に将軍家の信仰があつく、正月両社に参詣する二所詣は恒例行事として行われた。
[観光資源] 伊豆山権現 | 箱根権現

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世界大百科事典(旧版)内の二所権現の言及

【伊豆山神社】より

…中世以降は,伊豆山権現とも走湯山(そうとうさん)権現とも呼ばれた。また箱根神社とともに二所権現と称され,源頼朝の篤い崇敬が寄せられた。以後鎌倉時代を通じ歴代将軍の二所詣が行われた。…

【箱根[町]】より

… 箱根道を通る旅人は,箱根権現(箱根神社)への参拝を欠かさなかったという。箱根権現は,万巻(まんがん)上人によって奈良時代末から平安初期(《箱根山縁起》によれば757年)にかけて開かれたといい,石橋山敗戦の折に別当行実(ぎようじつ)が援助して以来,源頼朝の尊崇はあつく,当社に特別の保護を加えて,伊豆山権現(伊豆山神社)とともに〈二所権現〉と称し,鎌倉時代を通じて幕府は二所詣・二所奉幣を行った。この参詣に際してとられた道筋,すなわち箱根権現から芦川宿を経て鞍掛(くらかけ)山に登り,十国峠,岩戸山の尾根道を通り,伊豆山に至る道筋を二所参詣道と呼んでいる。…

※「二所権現」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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