二聖(読み)にせい

精選版 日本国語大辞典 「二聖」の意味・読み・例文・類語

に‐せい【二聖】

  1. [ 一 ] 維摩詰(ゆいまきつ)釈迦
    1. [初出の実例]「二聖至極不力負之尋至、三千世界誰能逃黒闇之捜来」(出典万葉集(8C後)五・七九四・右詩序文)
  2. [ 二 ] 二人の歌聖
  3. [ 三 ] 二人の書聖嵯峨天皇空海
  4. [ 四 ] 中国で、二人の聖人文王武王周公孔子。また禹と孔子をさす。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

とっさの日本語便利帳 「二聖」の解説

二聖

▽(1)文王、武王 (2)周公、孔子 (3)大禹(たいう)、孔子
歌聖▽柿本人麻呂山部赤人
書聖▽嵯峨天皇、空海

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世界大百科事典(旧版)内の二聖の言及

【空海】より

…宗教家としてのほかに文学,芸術,学問,社会事業など多方面に活躍し,文化史上の功績は大きく,それに比例して伝説も多い。金剛峯寺【和多 秀乗】
[空海の書]
 空海は日本書道界の祖として重視され,嵯峨天皇とともに二聖と呼ばれ,また橘逸勢を加えて三筆とも呼ばれる。世に空海筆と称されるものは数多いが,確実に彼の筆と認められるのは《風信帖》《灌頂歴名》《真言七祖像賛》《聾瞽指帰(ろうこしいき)》《金剛般若経開題》《大日経開題》《三十帖冊子》などである。…

※「二聖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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