武王(読み)ブオウ

百科事典マイペディアの解説

武王【ぶおう】

古代中国,(西周)の建国者。名は姫発(きはつ)。文王の子。前1050年ころ太公望の力をかりて(いん)を滅ぼし,鎬京(こうけい)(後の長安)に都して天下を統一。周公に,太公望をに,召公をに封じ,封建制度を始め,周朝の基礎を置いた。
→関連項目妲己

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世界大百科事典 第2版の解説

ぶおう【武王 Wǔ wáng】

中国,西周王朝第1代の君主生没年不詳。名は姫発(きはつ)。父の文王が天命を受け,徳によって諸侯たちを懐(なつ)けたという基礎のうえに,太公望召公奭(しようこうせき)ら賢臣の補佐をうけ,武王は周族の勢力をさらに伸ばした。盟津に会した際には八百の諸侯が武王のもとにはせ参じたが,なお隠忍自重し,(ちゆう)王の悪徳がきわまり殷王朝の命運が尽きたことを見きわめて,初めて紂王討伐の兵を挙げた。牧野(ぼくや)の戦で殷軍を破り殷の都に攻めこむと紂王は自殺した。

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大辞林 第三版の解説

ぶおう【武王】

中国、周王朝の始祖。前一一世紀の人。姓は姫、名は発。父の文王を継ぎ、殷いんの紂王ちゆうおうを滅ぼして天下を統一。鎬京こうけいに都をおき、一族・功臣を各地に封じた。生没年未詳。
中国、春秋時代の楚の一七代の王(在位 前740~前690)。名は熊通ゆうとう。周に王位を求めて許されず、自ら王を称した。生没年未詳。
中国、戦国時代の秦の二七代の王(在位 前311~前307)。名は蕩とう。近隣諸国を征し、また、丞相の制度を創設した。生没年未詳。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

武王
ぶおう

紀元前11世紀ごろの人。中国、周王朝の創始者。名は発。父は文王。父の志を継いで殷(いん)を討ち、河南省の牧野(ぼくや)の戦いで紂王(ちゅうおう)の大軍を破り、殷を滅ぼしたのち、陝西(せんせい)省西安付近に新都鎬京(こうけい)をつくり周王朝を建てた。武王は弟の周公旦(たん)や召公(せき)(実際は殷代以来の大族召氏の首長ともいう)、あるいは羌姓(きょうせい)族の首長呂尚(りょしょう)(太公望(たいこうぼう))の助けを得て国政を行い、また諸侯を封建した。とくに殷の故地には紂王の子の武庚禄父(ぶこうろくほ)を封じて殷の遺民を鎮撫(ちんぶ)し、さらに付近に弟の管叔(かんしゅく)、蔡叔(さいしゅく)らを配して、その監視にあたらせた。しかし、武王は在位3年にして死んだので、たちまち武庚や管、蔡らの大反乱が生じたという。武王は文王とともに聖王とされ、「詩」「書」や青銅器銘文にもその功業がたたえられており、その殷の討伐も放伐物語として正統化された。[宇都木章]

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精選版 日本国語大辞典の解説

ぶ‐おう ‥ワウ【武王】

[一] 中国周の初代の王。姓は姫。名は発。西伯(文王)の長子。紀元前一一世紀頃の人。父の築いた国力を背景に殷(いん)を破り天下を統一。鎬京(こうけい)を都とし、一族功臣を分封して、中国の封建制度を創設。生没年未詳。
[二] 中国楚の初代の王(在位前七四一‐前六九〇)。姓は熊、名は通。春秋時代の初期に隣国を征服、楚王を自称。
[三] 中国秦の第二七代の君主。恵文王につぐ第二代の王(在位前三一一‐前三〇七)。姓は嬴。名は蕩。諸国を征討し、丞相を創置して、秦の基礎を築いた。

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世界大百科事典内の武王の言及

【鎬京】より

…中国,周の武王の都。武王は殷を滅ぼすと,父文王の都の鄷(ほう)から鎬へ遷都した。…

【周】より

…《史記》によると,尭帝の農官であった后稷(こうしよく)が始祖とされる。后稷の15世後の子孫の武王が,前1050年ころ殷王帝辛(紂王)を牧野(河南省淇県)で破り,殷を倒して,王朝を創設した。この王朝は前771年に一度滅び,前770年東の成周洛邑(河南省洛陽市)に再興され,前256年第37代赧王(たんおう)のとき秦によって完全に滅ぼされる。…

【伯夷・叔斉】より

…一度は殷の(ちゆう)王の朝廷を訪れたが,紂王に見切りをつけて,西伯であった周の文王をたよってそのもとに身をおちつけた。文王が死に,武王が紂王討伐の軍を起こそうとしたとき,2人は武王の馬を引きとどめて,父の死後すぐ兵を起こすこと,また臣下でありながら主君を討伐することの不当をなじる。武王が殷を滅ぼし天下が周のものとなると,2人は周の粟(ぞく)を食べることを恥じ,首陽山(山西省永済県)に入って薇(わらび)をとって食料としたがやがて餓死した。…

※「武王」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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