二腰(読み)フタコシ

デジタル大辞泉 「二腰」の意味・読み・例文・類語

ふた‐こし【二腰】

腰にさす大小2本の刀。大小。
「―は武士のたしなみ」〈人・娘節用・後〉
武士のこと。
「さすが―のお心掛けは格別」〈浄・宵庚申

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「二腰」の意味・読み・例文・類語

ふた‐こし【二腰】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 武士が腰に差す大小二ふりの刀。両刀。大小。
    1. [初出の実例]「脇指 〈略〉袴着の時に惣領なれば重代の脇指をあらためてこしらへ二腰(ふたコシ)さし」(出典:俳諧・類船集(1676)和)
  3. 転じて、武士をいう。さむらい。二本差し。
    1. [初出の実例]「さすが二腰のお心掛は各別」(出典:浄瑠璃・心中宵庚申(1722)上)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android