日本大百科全書(ニッポニカ) 「二見興玉神社」の意味・わかりやすい解説
二見興玉神社
ふたみおきたまじんじゃ
三重県伊勢市二見(ふたみ)町江(え)に鎮座。祭神は猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)、宇迦御魂大神(うかのみたまのおおかみ)。1797年(寛政9)刊の『伊勢(いせ)参宮名所図会(ずえ)』では注連縄(しめなわ)の張られた立石(現在の夫婦岩(めおといわ))の沖合いに興玉石(おきたまいし)の記載があるが、その後地震によってほとんど水中に沈んだ。当社は、その興玉石を祀(まつ)り、夫婦岩はその鳥居、社殿は遙拝所(ようはいしょ)の役を果たしている。旧村社。祭礼には例祭(7月15日)、藻刈(めかり)神事、大注連縄張(おおしめなわはり)神事(5月5日、9月5日、12月中旬の土・日曜日)などがある。
[白山芳太郎]