…ほとんど同時に監督としてスタートした内田吐夢に比べて作品も作風もじみで目だたなかったものの,久米正雄原作,入江たか子主演のメロドラマ《月よりの使者》(1934),川口松太郎原作の《明治一代女》(1935)をヒットさせたのち,山本有三文学のヒューマニズムに共感して映画化した《真実一路》(1937)と《路傍の石》(1938)で映画作家としての新境地に達した。この間に高重屋四郎というペンネームでシナリオ(原案)を書いて撮った《五人の斥候兵》(1938)は,日中戦争開始後の国策映画路線のなかにあって,戦争の場に立たされた人間の姿を素朴な形で描きつつ〈戦争〉と真剣に取り組んだ初めての日本映画であった。この映画は,日本と政治的連帯感があったイタリアのベネチア映画祭に出品されて〈大衆文化大臣賞〉を受賞し,外国における日本映画の受賞第1作となった(黒沢明監督《羅生門》のベネチア映画祭グラン・プリ受賞は1951年)。…
※「五人の斥候兵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
春になって暖かくなりかけた頃、急に寒さが戻って、地面などがまた凍りつく。《 季語・春 》[初出の実例]「七瀬御秡 同晦日也。〈略〉雪汁いてかへる」(出典:俳諧・誹諧初学抄(1641)初春)...