五保の制(読み)ごほのせい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「五保の制」の意味・わかりやすい解説

五保の制
ごほのせい

単に保ともいう。唐令にならって設けられた律令制下の末端の行政組織。里と戸の中間にあり,近隣の5戸をもって構成され,このうちの一人を保長とした。保長の他の保人 (戸主) を保子と呼んだこともある。大化改新後,白雉年間 (650~655) に設けられ,大宝令や養老令にもみえる。互いに検察し,非違をしないようにするための警察的組織であり,また保内止宿,他行の告知,犯罪の告発,さらに,口分田の代耕租調代納などの義務なども課せられた。しかし戸籍制度の紊乱,国郡制の弛緩に伴い,漸次廃絶した。 (→五人組 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

企業の退職を希望する従業員本人に代わって退職に必要な手続きを代行するサービス。依頼者と会社の間に入ることで円滑な退職をサポートするとともに、会社への連絡などを代わりに行うことで依頼者の心理的負担を軽減...

退職代行の用語解説を読む