五塚原古墳(読み)いつつがはらこふん

日本歴史地名大系 「五塚原古墳」の解説

五塚原古墳
いつつがはらこふん

[現在地名]向日市寺戸町 芝山

向日丘陵の南部、標高六〇メートル前後の、南へ緩やかに傾斜する尾根上に造られた南面する前方後円墳。北一キロに妙見山みようけんやま古墳、南三〇〇メートルに北山きたやま古墳があり、向日丘陵南部に点在する五基の前期古墳の中央に位置する。

墳丘は、全長一〇二メートル、後円部直径六二メートル、高さ九メートル、前方部幅三五メートル、高さ五・三メートルあり、後円部に比して前方部が小さく先端があまり開かない、前期古墳特有の形態を有している。後円頂部には直径二〇メートルの平坦面があり、その中央部に盗掘坑がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

知恵蔵mini 「五塚原古墳」の解説

五塚原古墳

京都市寺戸町にある大型前方後円墳。同町芝山「はり湖」西側の山頂にあり、古墳時代前期(3世紀半ば~4世紀半ば)に属し、3世紀半ばから後半に造られたとされている。全長約91.5メートル、後円部の直径は54メートル・高さ9メートル、前方部は幅36メートル・高さ4メートル。2014年8月~10月末に、京都府向日市埋蔵文化財センターと立命館大が調査した結果、「斜路状平坦面」という構造であること、平坦面が前方部と後方部のくびれ部で途切れていることの2点が、卑弥呼の墓といわれている「箸墓(はしはか)古墳」(奈良県桜井市)と同古墳のみに見られる特徴であることが判明した。

(2014-11-12)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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