井尾喜村(読み)いおきむら

日本歴史地名大系 「井尾喜村」の解説

井尾喜村
いおきむら

[現在地名]安芸市伊尾木いおき

下山しもやま村の西北に位置し、西は伊尾木川を境に川北かわきた村、北は低い台地が山地に連なり、南は海岸沿いに平野が広がる。海岸沿いに土佐街道(東街道)が通り、伊尾木川をさかのぼる道は阿波国に通じる。「伊尾喜」とも記され、また「喜」は「木」の字が混用されたが、文政四年(一八二一)頃以降の庄屋文書は伊尾木に統一される。

中世は有井ありい庄の中心で、天正一七年(一五八九)の井尾喜村地検帳に「東有井土ゐヤシキ四方土禰三方ホリ」という一反一〇代の土居屋敷が記され、有井の名が残る。「土佐物語」巻六(安芸滅亡の瑞相并卒都婆が本之事)に「有井の城には長宗我部美濃を入置る。後に伊尾喜美濃と云。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android