京流(読み)きょうりゅう

精選版 日本国語大辞典 「京流」の意味・読み・例文・類語

きょう‐りゅう キャウリウ【京流】

〘名〙
① 兵学の流儀の一つ。京都の一条堀川に住む陰陽師鬼一法眼(憲海)が創め、源義経に伝えたというもの。鬼一は伝説上の人物で、その兵学を鞍馬の八人の僧に伝えたという。鬼一流。京八流。
※武具要説(1577)「中村兵彌と申京流の兵法つかひ」
剣道流派の一つ。鬼一法眼を祖とする京八流の一つという。近江佐々木六角家の家人荒井治部少輔釣月斉、前原筑前守、山本勘助道鬼らがこの流儀に達したという。道鬼流。
※武術流祖録(1843)刀術「京流 前原備前守 上州小幡家の人也。達京流刀術、得微妙、又達軍配。京流は鬼一流也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の京流の言及

【和泉流】より

…元光は大蔵流鷺流の芸系に加えられる日吉満五郎の教えを受けたと伝えられ,両流と同じ芸系にあることになる。元光の子山脇和泉元宜(もとよし)が1614年(慶長19)に尾張徳川藩に召し抱えられ,野村又三郎・三宅藤九郎らを傘下に加えて流儀を確立し,禁裏への参勤を主として京都での活動を続け,京流とも呼ばれた。宗家は代々山脇和泉と称し,元宜の後,元永・元信と継ぎ,元知の代に名古屋へ移住,元政・元喬・元貞・元業・元賀と継ぎ,明治時代になって元清が東京へ移住,元照・元康と継いだが中絶した。…

※「京流」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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