日本大百科全書(ニッポニカ) 「京滬線」の意味・わかりやすい解説
京滬線
けいこせん / チンフーシエン
中国、北京(ぺキン)―上海(シャンハイ)間の鉄道名称。延長1463キロメートル(ただし北京―天津(てんしん/ティエンチン)間は京哈(けいは)線と共通)。天津、済南(さいなん/チーナン)、徐州(じょしゅう/シュイチョウ)、蚌埠(ポンプー)、南京(ナンキン)などの諸都市を経由して、中国を南北に貫く幹線鉄道の一つ。全線複線化されている。イギリスおよびドイツよりの借款によって建設された津浦(しんぽ)鉄道(天津―浦口(ほこう/プーコウ)間、1912年全通開業)、イギリスからの借款による滬寧(こねい)鉄道(南京―上海間、1908年全通開業、1929年京滬鉄道と改称)を前身とする。中華人民共和国成立後、施設の改良が行われ、全線複線化が完成した。全線交流電化。また、南京長江大橋の開通(1968)によって津浦、京滬両線が結ばれている。
[青木栄一・青木 亮]