亭子院(読み)ていじのいん

精選版 日本国語大辞典 「亭子院」の意味・読み・例文・類語

ていじ‐の‐いん‥ヰン【亭子院】

  1. 平安京左京、七条坊門小路の南、油小路の東にあった(二中歴‐一〇)邸宅の名。七条坊門南、西洞院西に二町にわたっていたとする説もある(拾芥抄‐中・諸名所部)。もと中宮藤原温子邸で東七条宮と呼ばれ(日本紀略‐延喜三年八月二八日)、温子没後に宇多院が住み、亭子院と称した。ていじいん。
    1. [初出の実例]「同じ宮、おはしましける時、亭子院にすみたまひけり」(出典:大和物語(947‐957頃)七二)
  2. 宇多(うだ)上皇通称

ていじ‐いん‥ヰン【亭子院】

  1. ていじのいん(亭子院)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の亭子院の言及

【藤原温子】より

…実男子はなかったが,養子醍醐天皇の即位によって皇太夫人となる。七条坊門北・西洞院西の亭子院(ていじいん)を居所とし,東七条皇后,七条后などと呼ばれる。歌人伊勢はこの宮に仕え,宇多天皇の寵愛を受け更衣となった。…

※「亭子院」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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