人憎し(読み)ヒトニクシ

デジタル大辞泉 「人憎し」の意味・読み・例文・類語

ひと‐にく・し【人憎し】

[形ク]
人を憎らしく思うさま。
「―・かりし心に思ひしやうは」〈かげろふ・上〉
人に憎らしく思われるさま。
「―・くはしたなくも、なのたまはせそ」〈東屋

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「人憎し」の意味・読み・例文・類語

ひと‐にく・し【人憎】

  1. 〘 形容詞ク活用 〙
  2. 人を憎らしく思う。
    1. [初出の実例]「こりずまに又もなき名はたちぬべし人にくからぬ世にしすまへば〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)恋三・六三一)
  3. 人から見てにくらしい。人に憎らしく思われる。憎々しく見える。
    1. [初出の実例]「天下にいふとも、いとけはなれてあるまじき事には、人にくからぬなむよき」(出典:宇津保物語(970‐999頃)内侍督)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android