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人民解放軍 じんみんかいほうぐん

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知恵蔵2015の解説

人民解放軍

中国革命の主要な担い手としての伝統を持つ、中国の軍隊。1927年8月1日(現在の建軍記念日)の南昌暴動に蜂起した革命勢力を起源とし、朱徳、周恩来、賀竜らがそのリーダーであった。南昌暴動を機に労(工)農革命軍が組織され、毛沢東らの革命勢力と合体、労農紅軍として発展した。しかし、蒋介石軍の包囲討伐にあって34年10月、歴史的な大長征を開始。以後、紅軍は遊撃戦の戦略・戦術を特徴とする「毛沢東軍事思想」によって思想的に武装され、37年7月に日中戦争が始まると、国民革命軍第八路軍(八路軍)、新編第四軍(新四軍)に改編された。第2次国共合作の下で勢力を拡大し、抗日戦争に勝利した。47年10月、人民解放軍と改称して49年10月の中華人民共和国成立を迎えた。50年秋には朝鮮戦争に人民志願軍として参戦、世界に名声が広がった。以後、総政治部、総参謀部、総後勤部からなる国防軍として、彭徳懐国防相の指導下、階級制の導入など軍の近代化を図ったが、毛沢東の建軍方針と対立し、彭徳懐失脚後の59年以降は林彪国防相が軍の指導者となった。林彪は66年夏に始まった文化大革命で毛沢東の奪権闘争を全面的に支援したが、71年9月に林彪事件が起こり、世界を驚かせた。90年春に引退するまで、党と国家の中央軍事委員会主席を兼ねてきた最高実力者・トウ小平(トン・シァオピン)の下で近代化が図られ、従来の遊撃戦兵力中心の軍の体質を転換するために、原子力潜水艦核ミサイルを開発。85年には陸上兵力100万人が削減され、現有戦力は310万人と推定される。85年7月には従来の11大軍区が7大軍区に改編され、88年10月からは階級制が復活した。89年6月の血の日曜日事件(第2次天安門事件)では、「人民の軍隊」が人民に発砲した。人民解放軍はロシアからスホイ27型戦闘機を始めとする大型の兵器を輸入する一方、第三世界を中心に大量に中国製武器・ミサイルを輸出し、米国からの「核ミサイル技術盗用」疑惑も発生した。南沙諸島を含む南シナ海台湾海峡及び東シナ海を当面の目標とした海軍力の増強、台湾海峡に並ぶ約1000基ものミサイル体制の強化など、中国の軍事的膨張への外部世界、特に米国の警戒感は根強い。2005年の米国防総省年次報告書は、中国の軍事費は公表数字の3倍で、最大900億米ドルにも上ると強調している。中国は05年8月、山東半島中ロ合同軍事演習を行い、同年10月、有人衛星神舟6号を打ち上げた。07年1月には、衛星攻撃兵器の実験にも成功し、中国の軍事力への警戒がさらに高まっている。

(中嶋嶺雄 国際教養大学学長 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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大辞林 第三版の解説

じんみんかいほうぐん【人民解放軍】

植民地や従属国で、封建的・帝国主義的支配から立ち上がった人民の革命的武装勢力の名称。
中国共産党の指導下にある軍隊。1927年南昌で反乱を起こした国民革命軍の一部が起源。82年国家の軍隊として認定。

出典|三省堂
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

人民解放軍
じんみんかいほうぐん

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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