抗日民族統一戦線(読み)こうにちみんぞくとういつせんせん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

抗日民族統一戦線
こうにちみんぞくとういつせんせん

1935年コミンテルン人民戦線路線の中国における実践として提唱された方針で,労働者農民,中産階級,民族資本家などが一致団結して日本帝国主義の侵略に対抗するというもの。この方針はまず 35年中国共産党八・一宣言によって提起されたが,党と南京政府間の内戦停止が前提という困難な課題であった。しかし日本の華北への侵略強化,都市中産階級を中心とする全国各界救国連合会 (全救連,1936.6.成立) の活動,日本対イギリス,アメリカ間の矛盾の激化などの情勢のなかで,36年 12月の西安事件を転機に翌 37年第2次国共合作が成立し抗日民族統一戦線が実現した。

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世界大百科事典 第2版の解説

こうにちみんぞくとういつせんせん【抗日民族統一戦線 Kàng rì mín zú tŏng yī zhàn xiàn】

抗日戦争遂行のため,中国共産党が執行した政治路線および戦術をいう。労働者,農民を主体とし,すべての抗日勢力を結集しようとするものであったが,中国国民党との和解・連合を具体的形態としたため第2次国共合作とも呼ばれる。〈満州事変〉(九・一八事変)以来,中共倒蔣抗日の民族武装自衛運動を提唱したが,民族ブルジョアなど中間勢力を敵視する“下からの”統一戦線論のセクト性のため,運動を発展させられなかった。 1935年,日本の華北侵略が露骨化し,中国国民の危機意識が高まるなかで,中共は八・一宣言を発し国共内戦の停止と一致抗日を呼びかけて広範な支持を得た。

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