中国、長江(チャンチヤン)中・下流を作戦地区とした中国共産党軍。1934年、紅軍が長征に出たあと、華中(かちゅう)、華南(かなん)に残って遊撃戦を続けた部隊に、国民党政府が37年10月、国民革命軍新編第四軍の部隊番号を名のらせた。この略称が新四軍である。軍長に葉挺(ようてい/イェティン)、副軍長に項英(こうえい/シアンイン)が任命された。41年1月、江南の新四軍の江北移駐に対し、突如国民党軍が攻撃、葉挺は逮捕され、項英は戦死した。これを皖南(かんなん)事件または新四軍事件という。このあと共産党軍は陳毅(ちんき/チェンイー)を軍長に、張雲逸(ちょううんいつ)を副軍長、劉少奇(りゅうしょうき/リウシャオチー)を政治委員として再建に努め、前にも増して強大なものとした。抗日戦終了後の国内革命戦争では華東野戦軍として活躍した。
[安藤彦太郎]
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中国共産党の国民革命軍新編第四軍の略称。1937年日中戦争の勃発で国共再合作となり,紅軍は国民革命軍に改編されたが,紅軍主力が長征で北上したのち,華中華南の根拠地に残留して遊撃戦を続けていた部隊を集めて新四軍(兵力1万2000。4ヵ支隊。軍長葉挺,副軍長項英)とした。国共関係が悪化すると,41年1月新四軍司令部は安徽省南部で国民政府軍に包囲され,9000人が全滅,葉挺は捕虜となり項英は戦死した(皖南事変)。中国共産党は劉少奇を政治委員,陳毅を軍長とし,7ヵ師編成で新四軍を再建。長江(揚子江)北岸地域を中心に発展。抗日戦争終結時には兵力26万。支配下地域人口2500万に成長していた。
執筆者:宍戸 寛
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日中戦争中,長江中・下流域で活動した中国共産党軍。国民革命軍新編第四軍の略。長征の残留部隊が基幹となって1937年10月成立。軍長葉挺(ようてい),副軍長項英。日本軍占領地区内で勢力を拡大,41年の皖南(かんなん)事件で大打撃を受けたが,たちまち再建(代理軍長陳毅(ちんき),政治委員劉少奇(りゅうしょうき))。46年新四軍を中核として華東野戦軍が編成され,48年人民解放軍第三野戦軍と改称された。
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… 貴州,雲南,四川など11省を迂回した紅軍は35年10月第1陣の第1方面軍が陝西北部に到着,新たな根拠地をつくったが,総兵力は3万に減っていた。中共は35年8月1日,一致抗日宣言を発表して,抗日民族統一戦線結成の新方針を定め,36年12月の西安事件を契機に国共停戦へと進んだが,37年7月日中戦争勃発を機に国共再合作が成り,紅軍は華北の部隊が八路軍(正しくは国民革命軍第八路軍)に,華中に残留した部隊が新四軍(正しくは国民革命軍新編第四軍)に改編された。中国人民解放軍【宍戸 寛】。…
…8月下旬,工農紅軍の主力3万は国民革命軍第八路軍(八路軍と略称され,のちに第十八集団軍とも称した)に改編されて華北の抗日の前線に出撃した。9月には国共合作が正式に成立,10月,南方各省の紅軍遊撃隊も集中して新編第四軍(新四軍と略称される)を編成して華中の前線に出た。両軍は遊撃戦を主として運動戦と結合する戦術をとり,進撃する日本軍の後方に入って抗日根拠地を建設した。…
… 37年7月蘆溝橋事件が起こり日中戦争が始まると第2次国共合作が実現し,紅軍は国民革命軍第八路軍,新編第四軍に改編された。華北の八路軍,華中の新四軍はいずれも日本軍が占領した広大な敵後方の地域に進出して,主として遊撃戦を展開して根拠地を建設し,日中戦争後期には在華日本軍の64%,傀儡(かいらい)軍(親日政権軍)の95%を相手とするまでに発展した。37年の正規軍4万余,支配下人口300万から45年には正規軍90万,民兵220万,根拠地数19,支配下人口1億の勢力に発展し,人民を起ち上がらせ,人民の力に依拠して戦う人民戦争の威力を発揮した。…
…紅軍が中央根拠地を放棄した後,項英とともに残留部隊を指導,広東,湖南省境地区で3年の苦難の遊撃戦争を続けた。37年国共合作で新四軍が編成されると,各地の残留紅軍を糾合する任にあたり,第1支隊司令に任ぜられ,江蘇省南部に茅山根拠地を建設した。40年には粟裕らをひきいて,長江(揚子江)北岸地区に進出,10月黄橋の戦で国民党政府軍の韓徳勤軍を破り,江北根拠地を固めた。…
※「新四軍」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
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