人見郷（読み）ひとみごう

日本歴史地名大系

人見郷
ひとみごう

• 静岡県：浜松市
• 旧敷知郡・引佐郡地区
• 大人見村
• 人見郷

現浜松市大人見（おおひとみ）町・古人見（こひとみ）町付近に比定され、浜松庄に属する。永禄九年（一五六六）二月一〇日、松平家康（徳川家康）が江馬時成に与えた所領に「人見之郷米百俵此代弐拾貫」とみえ、引間（ひくま）本領のうちであった（「松平家康判物写」紀伊国古文書所収藩中古文書）。翌一〇年八月五日には今川氏真が鈴木重時・近藤康用に三河吉河（よしかわ）（現愛知県新城市）の替地として引間領のうち当郷などを与えている（「今川氏真判物」鈴木重信氏所蔵文書）。翌一一年、徳川家康の遠州攻めに伴い鈴木重時・近藤康用・菅沼忠久が当郷などを宛行われている（同年一二月一二日「徳川家康判物写」同文書）。ただし同判物に書上げられた地がすべて鈴木氏らの所領となったわけではなく、望みの地二千貫文分を宛行うとある。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」