人道のための干渉(読み)じんどうのためのかんしょう(その他表記)humanitarian intervention

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「人道のための干渉」の意味・わかりやすい解説

人道のための干渉
じんどうのためのかんしょう
humanitarian intervention

伝統的国際法のもとでは,ある国の政府が自国領域内の異民族を人種上,宗教上の理由により迫害する場合,外国がそのような行為を中止させるために,強制的に介入することをいう。「人道」という抽象的観念が介入の基準となるため,干渉国の裁量にゆだねられ,濫用の危険性がある。現代の国際社会においては,武力行使禁止の原則との両立問題もある。他方,人道のための干渉の今日的意味として,人権の国際的保護との関係がある。人権の尊重は今日国際法上の基本的価値であるため,一国内で著しい人権侵害が行われるときは,その国に人権侵害を中止させるため他国が干渉することは,国連を通じて集団的に行うなどの方法により濫用の危険性をなくすことができれば不法とはいえないといわれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

[生]1936.2.20. 千葉,臼井プロ野球選手,監督。佐倉第一高等学校から立教大学を経て,1958年に東京読売巨人軍(読売ジャイアンツ)に入団。右投げ右打ちの強打の三塁手として,入団 1年目に本塁...

長嶋茂雄の用語解説を読む