仏坂村(読み)ほとけざかむら

日本歴史地名大系 「仏坂村」の解説

仏坂村
ほとけざかむら

[現在地名]千厩磐清水いわしみず

寺沢てらさわ村の北にあり、西の枯木かれき(標高三〇五メートル)の下から発する仏坂川が東に流れて千厩川に注ぐ。村名は、山ノ神やまのかみから峠に登る坂の道普請の際、聖徳太子木像が掘出されたことから名づけられたといい、木像は中上なかがみに祀ってあると伝える。東端関代せきしろ摺沢するさわ(現大東町)、千厩・奥玉おくたま松川まつかわ(現東山町)の各村をつなぐ旧道の交差点で、昔関所があったところともいう。枯木峠の麓、寺沢との境には七里塚が残る。天文一二年(一五四三)三月四日の葛西高信宛行状(大原亀卦川文書)には、亀卦川弥市郎の本領として「仏坂」がみえる。元亀二年(一五七一)九月一三日には磐井郡一揆後の恩賞として、葛西氏から三田刑部少輔に仏坂三千刈の地が宛行われた(「葛西晴信宛行状写」参考諸家系図)

寛永一九年(一六四二)の仏坂村検地帳(県立図書館蔵)によれば、田一三町八反余・代一六貫一七七文、畑二三町二反余・代五貫二七二文、茶畑一二歩・代一二文、名請人数一五。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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