精選版 日本国語大辞典 「仕合せ」の意味・読み・例文・類語
し‐あわせ‥あはせ【仕合・幸】
- 〘 名詞 〙 ( 「しあわす(為合)」の連用形の名詞化 )
- ① めぐり合わせ。運命。なりゆき。機会。よい場合にも、悪い場合にも用いる。
- [初出の実例]「もろひざをつきてもくるしからず。当座のしあわせによるべし」(出典:雑事覚悟事(1489頃か))
- 「わかき時は、学問して、功名を立んと思たれば、何とやらん、しあわせわるうて」(出典:中華若木詩抄(1520頃)上)
- ② 幸運であること。また、そのさま。
- (イ) ( 形動 ) 運がよいこと。また、そのさま。幸福。
- [初出の実例]「『そなたは仕合な人じゃ』〈略〉『それは誠に仕合でござる』」(出典:虎明本狂言・末広がり(室町末‐近世初))
- (ロ) ( ━する ) 幸運にめぐりあうこと。運が向くこと。うまい具合にいくこと。
- [初出の実例]「されば今年程無仕合なる事はなし。〈略〉来年は仕合して結講申べし」(出典:咄本・軽口露がはなし(1691)四)
- (イ) ( 形動 ) 運がよいこと。また、そのさま。幸福。
- ③ 物事のやり方、または、いきさつ。事の次第。始末。
- [初出の実例]「其科のがれず、終には捕えられて此仕合(シアハセ)とかたる」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)四)
- ④ 人が死ぬこと。不幸、葬式。
- [初出の実例]「左衛門殿御袋御仕合に付而、上隠岐同道いたし、湯沢へ罷越」(出典:梅津政景日記‐慶長一七年(1612)七月一一日)