化学辞典 第2版 「付加環化重合」の解説
付加環化重合
フカカンカジュウゴウ
cyclopolyaddition
付加反応により環状構造を形成しながら重合する重付加反応のこと.環を形成する際に,π結合が変化する場合(A)と,σ結合が変化する場合(B)との二通りがある.(A)としては,
(1)ディールス-アルダー(Diels-Alder)型付加反応,
(2)1,3-双極付加環化反応,
(3)二重結合の光による付加反応などが,
また(B)としては,
(4)トリアジン環形成
などがそれぞれ知られている.いずれの場合にも,2種類の分子間の重付加反応と自己重付加反応とがある.次のようにそれぞれの代表例を示す.この反応は1,3位に±の荷電を有する化合物
(a) ニトリルオキシド:
(b) ニトロソ:
(c) ジアゾアルカン:
(d) ニトリルイミン:
と二重結合あるいは三重結合をもつ化合物との反応である.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報