改訂新版 世界大百科事典 「伊吉博徳書」の意味・わかりやすい解説 伊吉博徳書 (いきのはかとこのしょ) 日本最古の旅行記の一つ。《日本書紀》本文の割注として孝徳紀から斉明紀にわたり4ヵ所に引用され,当時の日唐間の航路や唐での使人の行動などが知られる。筆者の伊吉博徳は帰国後も唐との交渉にあたり,大津皇子事件では一時逮捕されたが,持統朝に遣新羅使となり,文武朝には大宝律令の制定に参加した。ほかに《難波男人書(なにわのおひとのしよ)》も同様な遣唐使人の記録である。執筆者:青木 和夫 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by