伊房村(読み)いぶさむら

日本歴史地名大系 「伊房村」の解説

伊房村
いぶさむら

[現在地名]岩国市大字伊房

くまヶ山の南東麓、大山おおやま村の西にあり、寛永二〇年(一六四三)河内こうち郷を分割してできた村で、村名は慶安四年(一六五一)の「御領分村一紙」にみえる。由来について「玖珂郡志」は「郷俗イブサ、イブセ、二頭鹿ヲ射伏いぶせタル処也、依テ名トス」と記す。

「御領分村一紙」の村高は二六〇石余、うち田高一七八石余、畠高三八石余、楮高四三石余であったが、享保一一年(一七二六)には村高二四六石余、家数五三軒、人口二一三人、牛一五頭、馬二頭という状態(享保増補村記)で、山村としては耕地がよく開け、地味もよく、山林も繁茂して暮しよい村だったようである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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