伊藤 恭之介(読み)イトウ キョウノスケ

20世紀日本人名事典 「伊藤 恭之介」の解説

伊藤 恭之介
イトウ キョウノスケ

明治〜昭和期の実業家,政治家 秋田銘醸社長;衆院議員。



生年
明治3年2月28日(1870年)

没年
昭和13(1938)年12月15日

出生地
羽後国仙北郡(秋田県仙北郡南外村)

主な受賞名〔年〕
藍綬褒章〔昭和3年〕

経歴
18歳の時に父と死別したため、江戸時代初期からの旧家である伊藤家の第13代当主となる。馬産を業とする傍ら、明治25年言論団体「済々議会」を結成し、貧家の子弟に学費の援助を行った。25歳の時に秋田県畜産議員となり、以後、県畜産組合長・馬政調査委員などを歴任。馬の品種改良にも尽力し、大正天皇の即位大典に際しては、自らが育成した泰山号を献上した。また、長らく秋田県会議員も務め、大正4年には衆議院議員に当選し、立憲同志会に所属。のち憲政会に移り、同会の秋田県支部長として県政界に大きな影響力を持った。11年密造酒の防止と秋田清酒普及のために秋田銘醸を設立し、初代社長に就任、一般公募によって命名された清酒「爛漫」を販売した。この他にも、開田事業にも力を注いだ。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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