佐々木康(読み)ササキ ヤスシ

20世紀日本人名事典 「佐々木康」の解説

佐々木 康
ササキ ヤスシ

昭和・平成期の映画監督



生年
明治41(1908)年1月25日

没年
平成5(1993)年9月13日

出生地
秋田県平鹿郡雄物川町字沼館

学歴〔年〕
法政大学文学部国文科卒

主な受賞名〔年〕
日本アカデミー賞会長特別賞(第17回)〔平成6年〕

経歴
昭和4年松竹蒲田撮影所に入り、小津安二郎助監督として採用される。11年メロドラマ「悲恋華」で監督昇進。「真白き富士の根」「宵待草」「純情二重奏」などの“名曲”シリーズで本領を発揮、“歌謡映画”のジャンルを不動のものとする。20年「そよかぜ」では主題歌の「リンゴの唄」が大流行、21年に発表した「はたちの青春」は日本初の接吻映画として話題になった。戦後も万城目、高峰三枝子トリオで「懐かしのブルース」「別れのタンゴ」「情熱ルンバ」とヒットさせ、37年東映京都に移籍。以後10年間、「旗本退屈男」シリーズなどを手がけ、東映時代劇の黄金時代の一翼を担う。41年からはテレビ時代劇「銭形平治」の監督としても活躍した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の佐々木康の言及

【旗本退屈男】より

…佐々木味津三(1896‐1934)の同名の時代小説(1929‐31)の映画化で,はでな衣装に諸羽流青眼くずしの太刀さばき,そして眉間に三日月傷の主人公,退屈男こと早乙女主水之介は,戦前戦後を通じて市川右太衛門の当り役になった。1930年の市川右太衛門プロダクション製作,古海卓二監督《旗本退屈男》から63年の佐々木康監督による東映作品《旗本退屈男・謎の竜神岬》まで30作が作られている。山田洋次監督,渥美清主演の松竹作品《男はつらいよ》シリーズ(1969年から95年まで全48作)が出るまでは,日本映画史最長の人気シリーズであった。…

※「佐々木康」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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